便利アプリは増える一方で、通知の山や設定の手間に疲れてしまい「本当に役立っているのか分からない」という声もよく聞きます。課題は、目的があいまいなままアプリを増やしてしまうことと、続けやすい形に整えきれていないこと。そこで本稿では、生成AIをうまく組み合わせながら「生活」「趣味」「防災」の3領域で、小さく始めて確実に効く活用術を提案します。ポイントは、1つの面倒を1つの仕組みで解消し、通知やデータを整理して“続けられる形”にすることです。
生活：毎日の小さな面倒を1つずつ解消する
生活で効くのは「繰り返す作業」をAIとルールで自動化することです。
- 買い物と献立：共有リスト＋レシピ提案の組み合わせ。冷蔵庫の中身を写真で記録し、AI要約で「使い切り献立」を3案だけ提案させると迷いが減ります。音声入力を使えば、思い出した時にすぐ追加可能。
- 家計とサブスク：レシート読み取りで自動分類し、毎週の「使いすぎカテゴリ」をAI要約して通知。サブスクは更新日前にまとめてリマインド、使っていなければワンタップで解約先へ。
- 時間管理と集中：カレンダーとタスクを連携し、AIに「今日やる3つ」だけを抽出させると実行率が上がります。フォーカスタイマーで通知を一括オフにする“集中モード”もセットで。
コツは、通知の優先度を決めること。「生活基盤（支払い・家族共有）＞健康習慣＞買い物」の順など、自分なりの序列を作り、低優先の通知はまとめて1日1回で十分です。
趣味：記録と振り返りを“楽しく”自動化する
趣味は「続けられる仕組み」が鍵。AIは記録の整理と振り返りに強みがあります。
- 写真・動画：AIの自動タグ付けで作品ごとのアルバムを作成。毎月のベストを1分のハイライト動画に要約すると、振り返りが楽しくなり継続の原動力に。
- 学び：読書メモや練習ノートを撮影→AIが要点を3行に要約。次回の「復習ポイント」も自動でカード化。語学なら発音のフィードバックやシャドーイングの間違い検出が便利です。
- コミュニティ：イベント発見アプリで気になる催しを保存→カレンダーに自動反映。終わったらAIが所要時間や費用を集計し、次回の計画に活かせます。
“公開するSNS”と“自分だけのログ”を分けるのもポイント。アウトプット用は厳選、ログは気軽に。AIに「月次ふりかえり」を作らせ、達成感を可視化しましょう。
防災：日常の延長で備え、情報ソースは公的主体を軸に
防災アプリは、日常の仕組みに組み込むと無理なく続きます。ここでは一般的な準備と情報整理に焦点を当てます（命に関わる判断は必ず公的機関や専門家の情報を優先してください）。
- 情報の一次ソース：自治体や公的機関のアプリ・通知を必ず登録。AI要約で複数ソースを見比べ、誤情報を避けます。
- オフライン前提：地図と連絡先はオフライン保存。重要書類は暗号化クラウド＋紙の両輪で。モバイルバッテリーの充電リマインドを月1に設定。
- 家族の連絡：位置共有や安否確認のテンプレメッセージを用意し、月1回だけ送信テスト。集合場所や連絡順はメモに固定しておきます。
- 備蓄管理：賞味期限をスキャン登録し、近づいたら「先に食べる提案」をAIが通知。箱ごとにQRを貼り、何がどこにあるかを一覧化。
アプリは増やしすぎず「公的通知」「連絡」「地図」「備蓄」の4カテゴリで厳選。見直しは季節の変わり目にまとめて行うと続きます。
生成AIを味方にする小ワザ
- テンプレ化：よく使う指示（買い物リスト化、予定の要約、ふりかえり作成）はテンプレ文を作成し、ショートカットから一発実行。
- 自動化の導線：カレンダー追加→タスク作成→通知までを連携。IFTTTやショートカットで「イベント終了後に感想メモを促す」など、次の一歩を誘導。
- データの出口：書き出し（エクスポート）機能があるアプリを選ぶと、乗り換えやバックアップが安心。写真やメモは定期的にクラウドと外部ストレージへ二重保存。
- プライバシー配慮：位置情報・マイク・写真のアクセスは「必要な時だけ」に。AIに渡す内容も個人情報は避け、匿名化を徹底。
3日で整えるミニ計画
- Day1：生活（買い物リスト）・趣味（記録）・防災（公的通知）の3本だけ設定。
- Day2：1つ自動化を追加（例：予定終了後に感想メモを促す）。
- Day3：通知の優先度を整理し、家族や友人と共有ルールを確認。
大切なのは「アプリを増やす」のではなく、「行動が楽になる仕組みを作る」こと。小さく始めて、無理なく続けましょう。
