学歴と年収の関係

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学歴と年収の関係:日本と世界のデータから見える傾向

「学歴が高いほど年収も高い」とよく言われますが、実際のデータではどの程度の差があるのでしょうか。本稿では、日本の具体的な賃金データとOECD(経済協力開発機構)の国際統計をもとに、学歴と年収の関係をわかりやすく整理しました。

区分指標・条件学歴水準・差出典
日本:学歴別の月例賃金(例:総合職) 22歳時の月例賃金(総合職) 大卒 約22.3万円 日本経済団体連合会「2021年6月度 定期賃金調査」(news.mynavi.jp
18歳時の月例賃金(総合職) 高卒 約17.7万円
40歳時の月例賃金(総合職) 大卒 約45.8万円
40歳時の月例賃金(総合職) 高卒 約38.1万円(大卒より約7.7万円低い)
日本:ピーク時の賃金差 55歳時の月例賃金(総合職) 大卒 約61.1万円 日本経済団体連合会「2021年6月度 定期賃金調査」(news.mynavi.jp
55歳時の月例賃金(総合職) 高卒 約50.4万円(大卒との差は「11万円弱」)
日本:学歴間賃金格差のトレンド 大卒-高卒間の賃金格差 全体傾向 マクロ平均では「拡大傾向」。特に中・若年層で格差拡大、高年齢層ではやや縮小傾向 慶應義塾大学 PDRC「学歴間の賃金格差は拡大しているのか」(pdrc.keio.ac.jp
OECD平均:学歴別の相対賃金 フルタイム就業者の平均賃金(基準=高卒相当) 高卒相当 基準(1.0) OECD「Earnings by educational attainment」「Education at a Glance」など(oecd.org
フルタイム就業者の平均賃金(高卒比) 高卒未満 約24%低い(高卒を100とすると約76)
フルタイム就業者の平均賃金(高卒比) 大学・短大・大学院などの高等教育 約1.6倍(高卒を100とすると約160)。「高卒未満」と比べると約2倍近い
OECD平均:より細かい学歴水準別プレミアム 高卒相当との比較(フルタイム・フルイヤー) 短期高等教育(短大等) 高卒比 +10〜20%程度(国・年齢によって差) OECD Education at a Glance 2023, 2025 Chapter A4(oecd.org
高卒相当との比較(フルタイム・フルイヤー) 学士(Bachelor) 高卒比 +40%前後〜+70%程度
高卒相当との比較(フルタイム・フルイヤー) 修士・博士 高卒比 +80%〜+130%程度
OECD平均:年齢別に見た学歴プレミアム 25~34歳:高卒未満との比較 高等教育卒 平均で約+39〜66%の賃金プレミアム OECD Education at a Glance 2023 Chapter A4(oecd.org
45~54歳:高卒未満との比較 高等教育卒 平均で+67%以上のプレミアム。若年よりも格差が広がる
OECD平均:スキルと学歴の複合効果 同じ学歴内での「数的リテラシースキル」差による賃金 高卒・短大レベル 数的リテラシーが高い人は、同学歴・低スキル層より約30%前後高い賃金 OECD Education at a Glance 2025 Chapter A4(oecd.org
同じ学歴内での「数的リテラシースキル」差による賃金 高等教育卒 スキル上位層は、同学歴・低スキル層より約30〜40%高い賃金
日本:業界別に見た学歴と年収 高学歴層の多い業界 コンサル、金融、総合商社など 大卒以上が多く、平均年収も高水準の傾向 アクシス「日本国内の『学歴フィルター』に関する調査」(マイナビニュース記事)(news.mynavi.jp
学歴の分布が幅広い業界 サービス、小売など 高卒〜大卒まで幅広い学歴が就職。年収のレンジも広い
学歴フィルターの認識 就業経験のある20〜60代300人調査 約半数が「学歴フィルターは存在する」といった認識を持つ結果(記事要約)
教育投資としての「元が取れるか」 個人にとっての経済的リターン(OECD平均) 高等教育(大卒・短大含む) 生涯賃金ベースの「純金融リターン」は、男性で約30〜36万ドル、女性で約30万ドル弱と推計(国により差) OECD「What are the earnings advantages from education?」「Public returns from education」(oecd.org
政府(公的部門)にとってのリターン(OECD平均) 高等教育 税収増等を差し引いた純公的リターンは、男性で約12.7万ドル、女性で約6万ドル程度

出典元情報:
・日本経済団体連合会「2021年6月度 定期賃金調査」(学歴別・年齢別の標準者賃金データ)/news.mynavi.jp
・慶應義塾大学 PDRC「学歴間の賃金格差は拡大しているのか」(DP-2015-002)/pdrc.keio.ac.jp
・OECD「Earnings by educational attainment」「Education at a Glance 2023/2025 – Chapter A4」/oecd.org
・OECD「Public returns from education」/oecd.org
・マイナビニュース(2022/1/19)「学歴別の賃金、高卒と大卒でどれくらい違う?」/news.mynavi.jp
・マイナビニュース(2024/10/31)「『年収と学歴』等の関係性が調査で明かされる(アクシス調査紹介)」/news.mynavi.jp

要点は3つです。第一に、日本の月例賃金では大卒と高卒の差は初任給段階で数万円、40~55歳で月7~11万円程度に広がる傾向が確認できます。第二に、OECD平均では高等教育の賃金プレミアムは高卒比で概ね1.6倍、年齢が上がるほど差が拡大する国が多く、学士・修士・博士と学歴が上がるほどリターンも増えます。第三に、同じ学歴でも数的リテラシーなどのスキル差で賃金が3~4割変わり得る点や、産業分布(コンサル・金融等は高学歴比率と年収が高い)といった要因も格差に影響します。なお、統計はフルタイム前提か否か、年代・国の違い、調査年の相違によって水準が変わるため、比較時は条件(フルタイム・フルイヤー、名目/実質、職種・産業)を揃えることが重要です。

※ 本稿は、様々な生成AIに各テーマについて尋ねた内容を編集・考察したものです。
AIインサイト編集部

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