日本の美容整形外科(美容外科)クリニック数の推移:公的統計からみる増加トレンド
日本ではここ数年、美容整形・美容医療への関心が高まり、「美容外科」を標榜する医療機関の数が大きく増えています。厚生労働省「医療施設調査」では、3年ごとに診療科別の医療機関数が公表されており、この公的データから、美容外科クリニック数の増加ペースを把握することができます。
以下では、公開情報をベースに「美容外科を標榜する診療所(病床数19床以下)」を中心に、一般の方向けに分かりやすく整理した推移を示します。なお、病院(20床以上)は件数が非常に少なく、公表値も限られるため、本稿では美容外科クリニックの主力である「診療所」を中心にまとめています。

【出典元情報】
・厚生労働省「医療施設調査・病院報告(令和5年(2023年))」統計表およびその要約・報道(nippon.com、朝日新聞、日経メディカル、m3.com など)を参照し、美容外科を標榜する診療所数(2020年・2023年)と増加率(+43.6%)を確認。(nippon.com)
・美容医療市場の長期トレンドについて、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、矢野経済研究所、IMARC などの市場調査レポートを参考に、美容医療市場の成長率・規模推移(2019年以降の拡大傾向)を確認。(bcg-jp.com)
・東京商工リサーチ(TSR)「美容医療」関連レポートより、美容クリニックを運営する医療法人の売上推移と倒産・休廃業動向を参照し、クリニック数増加の裏側にある競争激化・淘汰の状況を補足。(tsr-net.co.jp)
【推移のポイント(かみ砕いた整理)】
・3年間での増加ペース:2020年の1,404施設から2023年の2,016施設へ、3年間で約4割増(+43.6%)。単純平均すると、年10%強ペースで増加しているイメージ。(nippon.com)
・形成外科との比較:同じく見た目や外見に関わる「形成外科」の診療所は3年間で15%増。美容外科の伸び率(約44%)が際立って高い。(nippon.com)
・背景にある市場の拡大:美容医療市場全体は2019年以降、年率6〜8%程度で伸びており、2020年代も拡大傾向。市場拡大に合わせてクリニック数も増えていると考えられる。(bcg-jp.com)
・クリニックの新規参入:全国で美容クリニックを運営する医療法人の売上は2024年に大幅増となる一方、倒産・閉院も増えており、新規参入と淘汰が同時進行している。(tsr-net.co.jp)
・病院(20床以上)について:美容外科を標榜する病院は診療所と比べて数が非常に少なく、公表情報も限られるため、本稿では「主に自由診療で美容医療を提供するクリニック(診療所)」を中心に整理。























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