クラウドストレージを使ううえで、もっとも悩みやすいのが「共有リンクの権限設定」です。
リンクを送った相手に、どこまでの操作を許可するのかをうっかり間違えると、思わぬ情報共有やファイルの書き換えが起きてしまうこともあります。
本稿では、代表的なクラウドサービスである「Dropbox」と「Googleドライブ」の共有リンク権限について、一般の方にもわかりやすい形で比較・整理してみます。
DropboxとGoogleドライブ、どちらも「リンクで共有」は似ているが中身が違う
どちらのサービスも、基本的には「リンクを知っている人ならアクセスできる」という仕組みがあります。
しかし、細かい設定項目や初期設定の考え方には差があり、これが「安全さ」や「使いやすさ」に影響します。
まずは、ざっくりとした違いを表で見てみましょう。
| 項目 | Dropbox | Googleドライブ |
|---|---|---|
| 基本の共有方式 | リンク共有+招待(メールアドレス指定) | リンク共有+招待(メールアドレス指定) |
| リンク権限の主な種類 | 閲覧のみ/編集可(※プランにより細分化) | 閲覧者/コメント可/編集者 |
| リンクのパスワード保護 | 有料プランで対応 | 標準機能としてはなし(別途制限方法で対応) |
| 有効期限の設定 | 有料プランでリンク期限を設定可能 | 一部ビジネス向けで利用可能、個人利用では限定的 |
| 社外共有のコントロール | チーム・ビジネスプランで細かく制御可能 | Google Workspaceでドメイン単位の制御が充実 |
Dropboxの共有リンク権限の特徴
Dropboxの共有リンクは、「シンプルさ」と「有料プランでの細かい制御」がポイントです。
- 基本は「リンクを知っている人は閲覧できる」スタイル
- 有料プランでは、パスワードや有効期限を設定できる
- ビジネス利用では、チーム外へのリンク共有を制限する設定も可能
例えば、「お客様に一時的にだけ資料を見せたい」「ファイルは持ち帰られたくない」という場合、パスワードや期限を設定しておくと安心です。
一方で、無料プランではそこまで細かく制御できないため、「閲覧のみのリンク」として割り切って使うとよいでしょう。
Googleドライブの共有リンク権限の特徴
Googleドライブは、ドキュメントやスプレッドシートなどとの連携を前提にした権限設計になっています。
- 「閲覧者」「コメント可」「編集者」という3段階の権限
- リンク共有を「制限付き/リンクを知っている全員」と切り替え可能
- Googleアカウントを前提にした細かなユーザー管理(組織利用時)
とくに共同編集に強く、「社内メンバーだけ編集可」「外部の人は閲覧だけ」のような使い分けがしやすい設計です。
一方で、リンク共有を安易に「編集者」にしてしまうと、意図しない書き換えが発生するリスクもあるため、権限レベルをきちんと選ぶことが大切です。
利用シーン別のおすすめ権限設定イメージ
実際の場面ごとに、どのような権限設定が向いているかをイメージしやすい形で整理してみます。
| 利用シーン | Dropboxでの設定例 | Googleドライブでの設定例 |
|---|---|---|
| 不特定多数に資料配布 | 閲覧のみリンク+有料なら期限設定 | 「閲覧者」リンク共有 |
| 社外の一部メンバーと共同編集 | 特定ユーザー招待で編集権限付与 | 特定ユーザーを「編集者」として招待 |
| 社内メンバーへのレビュー依頼 | 閲覧リンク+コメントは別ツールで | 社内向けリンクを「コメント可」に設定 |
失敗しないための共通チェックポイント
どちらのサービスを使う場合でも、共有リンクを作る前後に、次のポイントを確認しておくとトラブルを減らせます。
- このリンクを知れば「誰でも」アクセスできる状態になっていないか
- 「編集できる」必要が本当にあるのか、閲覧だけで足りないか
- 一時的な共有なら、有効期限や後からのリンク無効化を前提にしておく
- 機密性のある内容は、そもそもリンク共有に向いているか再確認する
また、「リンクで共有するファイル」と「ユーザーを指定して共有するファイル」を分けておくと、管理がぐっと楽になります。
まとめ:DropboxとGoogleドライブを上手に使い分ける
Dropboxは「シンプルな共有+有料プランでのセキュアなコントロール」が得意で、Googleドライブは「共同編集を前提とした細かな権限設定」が特徴的です。
どちらが優れているというよりも、「どんな共有をしたいのか」によって向き・不向きが変わります。
日常的な資料のやり取りだけなら、どちらを使っても大きな差はありません。
しかし、社外との情報共有が多い場合や、同じファイルを複数人で同時に編集する場面が多い場合には、それぞれの強みを意識して選ぶことで、ミスやトラブルを減らしつつ、仕事のスピードも上げることができます。






















