オンライン授業と対面授業、「出席率」と「期末成績」はどう違う?
コロナ禍をきっかけにオンライン授業が一気に広がり、今では対面授業とオンライン授業を組み合わせた学び方が当たり前になってきました。一方で、
「オンラインだとサボりやすいのでは?」「成績は下がらないの?」という不安の声も根強くあります。
本稿では、架空のモデルデータを使いながら、オンライン授業と対面授業での「出席率」と「期末成績」の違いを比較し、
その背景にある要因や、学校・家庭でできる工夫について考えていきます。
出席率の比較データ:オンラインは「出る・出ない」が極端になりやすい
まずは、大学・専門学校レベルを想定したモデルデータで、オンラインと対面の出席率を比べてみます。
| 授業形態 | 平均出席率 | 特徴的な傾向 |
|---|---|---|
| 対面授業 | 約88% | 欠席はあるが、全体的に安定している |
| オンライン授業 | 約82% | 出席がほぼ100%の学生と、極端に低い学生に二極化しやすい |
対面授業は、通学そのものが習慣になりやすいため、ある程度の出席率が維持されます。一方、オンライン授業は、
「自宅からすぐ出席できる」という参加のしやすさと、「画面をオフにしても分かりにくい」というサボりやすさが同時に存在します。
その結果、自己管理ができる学生はほぼ皆勤、苦手な学生はどんどん離脱という極端な差が生まれやすいと考えられます。
期末成績の比較データ:平均点は近いが「ばらつき」に差
次に、同じ内容をオンラインと対面で実施した場合を想定した、期末成績のモデルデータです。
| 授業形態 | 平均期末得点(100点満点) | 高得点層(80点以上) | 低得点層(59点以下) |
|---|---|---|---|
| 対面授業 | 73点 | 約28% | 約18% |
| オンライン授業 | 71点 | 約32% | 約24% |
平均点だけを見ると、オンラインと対面で大きな差はありません。しかし、成績のばらつきには違いが見られます。
- オンライン授業では、高得点層がやや増える(自分のペースで学ぶのが得意な学生が伸びやすい)
- 同時に、低得点層も増える(自己管理や環境整備が難しい学生がつまずきやすい)
つまり、オンライン授業は「自己調整力」を持つ学生には有利だが、そうでない学生には不利になりやすいという構図が見えてきます。
オンライン授業で出席率と成績を下げないための工夫
では、オンライン授業の弱点を補い、出席率と成績をできるだけ安定させるには、どのような工夫が考えられるでしょうか。
1. 「見られている感」を適度につくる
- 授業の最初と最後に、簡単な小テストやアンケートをオンラインで実施する
- 週単位で出席状況をフィードバックし、学生自身にも確認させる
2. 学習ペースを可視化する
- LMS(学習管理システム)上で、「今どこまで終わっているか」を一覧で見せる
- チェックリスト形式で「今日やること」が分かるようにする
3. こまめな「声かけ」とサポート
- 出席が減っている学生には、メールやメッセージで早めにフォローする
- オンライン相談時間や質問受付の時間を明示し、心理的なハードルを下げる
家庭の側でも、「オンライン授業中はこの場所で学ぶ」「カメラONを基本にする」といったルールづくりを一緒に考えることで、
学習環境の安定につながりやすくなります。
これからの授業は「オンラインか対面か」ではなく「どう組み合わせるか」
比較データから見えてくるのは、「オンラインだから成績が下がる」「対面だから安心」という単純な話ではないという点です。
- 対面授業:出席率やリズムを整えやすく、友人関係やコミュニケーションも育ちやすい
- オンライン授業:自分のペースで学びやすく、記録や復習がしやすい一方、自己管理力が必要
これからの教育では、一人ひとりの特性や生活環境に合わせて、オンラインと対面をどう組み合わせるかが重要になっていきます。
学校と家庭が連携しながら、「出席率」と「期末成績」のデータを活かし、より柔軟で学びやすい形を模索していくことが求められています。






















