「落ちないリップ」は欲しいけれど、乾燥やパサつき、色ムラやマスク移りなど、実は悩みも多いアイテムです。本稿では、タイプ別の違いをわかりやすく整理し、失敗しにくい塗り方と長持ちテクをまとめました。ポイントは“薄く仕込んで密着、余分をオフして守る”の三段構え。普段のメイクにそのまま取り入れられるコツだけを厳選してご紹介します。
タイプ別・落ちないリップ徹底比較
- ティント(染着系):唇の角質に色が定着。色持ちは高いが、乾燥しやすいタイプも。ウォーターティントは軽く、オイルリッチはツヤ寄り。
- リキッドマット(フィルム系):塗って乾かすと薄い膜。色移りに強いが、厚塗りはひび割れの原因に。薄く二度塗りが鉄則。
- バームティント/シアー系:保湿と色持ちのバランス型。持ちは中程度でも、乾燥が苦手な人に向く。
- ライナー/ペンシル:輪郭補強と下地づくりに有効。全体に薄く塗ってから口紅を重ねると持ちが伸びる。
- リップコート:仕上げに薄く塗る透明トップ。グロスの上には不向きなものもあるため相性確認を。
持ちを左右する「最強の塗り方」7ステップ
- 下準備:歯磨き後などにバームで軽く保湿→1~2分おいてティッシュで余分な油分をオフ。
- 土台を整える:くすみが気になる人はコンシーラーを唇の外側に薄く。中央は素の血色を活かすと自然。
- 輪郭のガイド:ライナーで山と口角だけ印をつける。過度なオーバーは崩れやすい。
- 1層目は“点置き→指で均一化”:リキッドは中央3点置き、指かブラシで薄膜化。厚塗りはNG。
- フィックス:10~20秒、唇を閉じずに“乾かす時間”を確保。ここが密着の肝。
- 2層目で色味調整:必要なところだけ薄く重ね、再び軽く乾かす。
- 仕上げの余分オフ:ティッシュを一枚に裂き、唇に軽く当てて余分を吸わせる。マスク移りを大幅に減らせる。
シーン別の最適解:マスク・食事・長時間
- マスク時間が長い日:マットorステイン+ティッシュオフ+リップコート。内側はやや濃く、外側は薄くグラデに。
- 食事をはさむ日:油分で落ちやすいので、食前に軽く拭い直してからリタッチ。ストロー使用や紙ナプキンで口元を押さえるだけでも持ちが違う。
- 会話が多い日:ライナー全体塗り→ティント薄塗り→ティッシュオフ。縦ジワに入り込みにくく、輪郭もキープ。
色移り・ムラ・乾燥を減らす小ワザ
- 色移り対策:仕上げに「内側だけグロス」。全体グロスはツヤは出るが持ちは短くなる。
- ムラ対策:唇の角質はこすらずワセリンを塗ってから綿棒で優しくオフ。ベースの凹凸を整える。
- 乾燥対策:保湿は“前処理で入れて、塗る前に抜く(オフ)”。塗った後にバームを重ねるならごく少量を中央のみ。
よくある誤解と正解
- 重ねるほど落ちない?:× 厚塗りは割れ・ヨレの原因。◯ 薄い2層+フィックスが最長持ち。
- マット=必ず乾燥する?:× アイテムと塗り方次第。◯ 保湿→オフ→薄膜化で快適に。
- どのクレンジングでも同じ?:× ステインは落ちにくい。◯ ポイントリムーバーやワセリンで浮かせ、こすらず時間で落とす。
手持ちでできる“最強コンビ”レシピ
- 色持ち最重視:ライナー全体塗り→マットリキッド薄塗り→ティッシュオフ→リップコート。
- 乾燥が苦手:シアー系ティント→中央だけバームでツヤ足し→外周は触らない。
- 血色だけ自然に残したい:ウォーターティントを指でトントン→ティッシュオフ→無色バーム少量。
色選びのコツ(落ちにくさも左右)
- 肌トーンより“唇の地色”基準:地色が濃い人は青み寄りが透けても冴えやすい。薄い人は黄み・コーラルがなじみやすい。
- 落ち方の美しさ:鮮やかすぎる色は縁だけ残りやすい。ややくすみのある色はフェードが自然。
崩れた時のスマートなリタッチ
- 油分や食べカスをティッシュで優しくオフ。
- コンシーラーを口角だけに点置きし、綿棒で境界をぼかす。
- 内側から薄く重ね、再びティッシュオフ。全オフ→全塗り直しより早く、仕上がりもキレイ。
まとめ:薄く仕込んで、余分を抜いて、守る
落ちないリップは「アイテム選び」だけでなく「塗り方」と「余分オフ」が決め手。薄膜の二層構造、ティッシュオフ、必要に応じたトップコートと部分ツヤで、色持ちと快適さは両立できます。手持ちのアイテムでも十分再現可能。明日からの一手間で、メイク直しの回数をぐっと減らしましょう。






















