クラウド資格は種類が多く、何から始めるか、どう効率化するかで迷いがちです。さらに「時間がない」「専門用語が難しい」「問題のクセがわからない」という壁もあります。本稿では、生成AIを学習コーチとして活用しながら、最短で合格ラインに到達する現実的な手順を提案します。ポイントは、狙いを絞る、手を動かす、問題で慣れる、AIで復習を自動化する――この4つです。
狙う資格を3つに絞る
- 入門向け：AWS Certified Cloud Practitioner / Azure Fundamentals（AZ-900）/ Google Cloud Digital Leader
- 実務寄り：AWS Solutions Architect – Associate / Google Associate Cloud Engineer
- 選び方の軸：仕事や転職で使う可能性、教材の多さ、日本語情報の充実度
試験日は先に予約し、逆算で計画を作るのがコツ。合格基準と出題範囲（公式のExam Guide）を必ず確認し、学ぶべき領域を見える化しましょう。
4週間・最短ロードマップ（1日60〜90分想定）
- Week0：環境準備（30分）— アカウント作成、無料枠と料金アラート設定、教材を1講座＋1冊＋1模試に固定
- Week1：基礎理解— 主要サービスの役割とつながりを把握。AIに「子どもにも分かる説明」を依頼して用語の霧を晴らす
- Week2：ハンズオン— コンピュート、ストレージ、ネットワーク、IAMを無料枠で触る。作成→確認→削除の癖付け
- Week3：問題演習— 300〜500問でパターン化。間違いはAIに理由を解説させ、「なぜ他の選択肢は違うか」まで確認
- Week4：弱点潰し— 模試2回、時間配分の練習、要点の最終暗記。前日と当日は新しいことに手を出さない
生成AIを「勉強コーチ」にする具体ワザ
- 学習設計：試験名と試験日を伝え、「4週間の計画を日別に」「忙しい日の代替案も」など具体指定
- やさしい要約：難しい用語は「比喩で」「200字で」「図解のように箇条書きで」と依頼
- 模擬問づくり：各トピックごとに5〜10問を生成、根拠も出してもらい理解の穴を発見
- 間違いノート自動化：間違えた問題と理由を貼り、AIに「一言で再発防止メモ」を作ってもらう
- フラッシュカード生成：重要語を抽出してQ&A化。通勤時間にスマホで反復
- 口頭試問：自分の説明をAIに添削させ「専門用語を使わず説明できるか」で理解度チェック
80/20で点を稼ぐ出題領域
- 計算資源（仮想サーバ／コンテナ／サーバレス）— 使い分けとスケーリング
- ストレージとデータベース— 種類、耐久性、バックアップ、用途
- ネットワークと可用性— 負荷分散、冗長化、リージョン／ゾーンの考え方
- IAMとセキュリティの基本— 最小権限、鍵の管理、暗号化のイメージ
- 料金と支払い— 課金ポイント、コスト最適化の基本、見積もりツールの存在
- 監視と運用— ログ、アラート、メトリクスの使い道
まずはここを厚めに。細かい機能より「なぜそれを選ぶか」の理由が問われやすいです。
無料枠で手を動かすコツ
- 料金アラートと予算を必ず設定
- 学習ごとに「作る→試す→消す」を徹底
- サンドボックス環境やチュートリアルを活用し、安全に経験値を積む
模試の使い方で差が出る
- 1回目は実力診断。合否は気にせず弱点のタグ付けに集中
- 復習は「正解の理由」より「不正解の理由」を重視。選択肢ごとに×理由を書き出す
- 本番想定で時間配分を訓練：1周目でサクッと解ける問題を回収、迷う問題はフラグして後回し
当日の戦略とメンタル
- 見直し時間を確保するため、前半はテンポ重視
- 長文は「要件 → 制約 → 成功条件」を3秒でメモ化
- 「常に／必ず」など極端な言い回しに注意。ベストプラクティスに合う選択肢を選ぶ
つまずきと対処法
- 教材迷子：公式ガイド＋1講座＋1模試で固定。足りない部分だけ追加
- カタカナ疲れ：AIに日本語要約と図解を依頼して負荷を下げる
- 手が動かない：手順をAIに分解させ、5分タスクに刻んで着手する
- モチベ低下：学習時間を見える化し、SNSや同僚に「試験日宣言」する
まとめ：設計→手→問→復習を回す
最短合格の核は、計画を立て（設計）、無料枠で触り（手）、問題で慣れ（問）、AIで弱点を潰す（復習）というサイクルをスピーディに回すこと。完璧主義は捨て、出題頻度が高い領域から確実に点を拾いましょう。生成AIは「説明・要約・出題・添削」を任せられる頼れる相棒です。あなたの学習時間を、合格点に直結する行動へ集中させてくれます。
